そのような疑問をお持ちの方へ、丁寧に解説する記事となります。
この記事を読んでいただければ、
米国の小型株指数ラッセル2000に連動するETFである
IWMとVTWOについて知ることができます。
ラッセル2000とは
ラッセル2000とは、米国の代表的な小型株指数です。
ラッセルには、ラッセル1000、ラッセル2000、ラッセル3000の3種類があり、
時価総額の大きさで分類されています。
①ラッセル1000:1~1000位(大型/中型)
②ラッセル2000:1001~3000位(小型)
③ラッセル3000:1~3000位(全て)
誤解されがちですが、
ラッセル2000は、1~2000位ではなく、1001~3000位(小型)です。
米国の小型株指数ラッセル2000に連動するETFには、
IWMとVTWOの2種類があります。
IWMとVTWOの比較
次に、米国の小型株指数ラッセル2000に連動しているIWMとVTWOを比較します
チャート比較
過去6年のチャートを比較すると、全く同じです。
同じラッセル2000に連動しているので、当たり前ですね。
項目比較
下記表は、IWMとVTWOの比較表になります。
結論、VTWOの方が、おすすめです。
・純資産総額/出来高はIWMに劣るものの、
問題のないレベル
・VTWOの方が、1口の株価が小さく、買いやすい
・VTWOの方が、経費率が安い
<純資産総額・出来高の補足>
・純資産総額の小さすぎるETFは、上場廃止で払い戻しされる可能性があります。
・出来高の小さすぎるETFは、売却したくてもなかなか売却できない可能性があります。
(いわゆる流動性リスクが高まります)
IWM | VTWO | |
正式名称 | iシェアーズ ラッセル2000ETF |
バンガード・ ラッセル2000ETF |
運用会社 | ブラックロック | バンガード |
設定日 | 2000/5/26 | 2010/9/22 |
純資産総額 | 658億ドル | 52億ドル |
出来高 | 5,743,406 | 93,227 |
1口の 株価 |
$220 | $88 |
経費率 | 0.19% | 0.10% |
分配金 | 0.92% | 0.92% |
上記は、2021/5/22時点の情報になります。
S&P500とラッセル2000の比較
2000~2021年の21年間の中長期リターンを比較すると、
S&P500が3.02倍(年率リターン5.4%)なのに対して、
ラッセル2000は4.8倍(年率リターン7.8%)です。
ラッセル2000は、凄いですね!
それでは、2010~2021年の11年間で、リターンを比較します。
S&P500が3.81倍(年率リターン11.8%)に対して、
ラッセル2000は3.74倍(年率リターン11.6%)です。
大型株であるGAFAMの成長がすばらしかった2010年代のパフォーマンスで比較しても、
ほぼ同じくらいのリターンですね。
ラッセル2000(IWM・VTWO)のセクター比率
ラッセル2000(IWM/VTWO)のセクター比率(業種比率)は、下記のようになっています。
S&P500は、情報技術セクターが1位なのに対して、
ラッセル2000は、情報技術セクターが5位です。
順位 | セクター | ラッセル2000 比率 |
S&P500 比率 |
1 | ヘルスケア | 18.2% | 13.6% |
2 | 金融 | 16.4% | 13.5% |
3 | 資本財 | 16.0% | 8.8% |
4 | 一般消費財 | 14.7% | 12.5% |
5 | 情報技術 | 12.1% | 24.2% |
6 | 不動産 | 6.1% | 2.4% |
7 | 素材 | 4.8% | 2.3% |
8 | 生活必需品 | 3.4% | 7.0% |
9 | エネルギー | 2.8% | 2.3% |
10 | 公益 | 2.7% | 2.8% |
11 | 通信 | 2.6% | 10.8% |
上記は、2021/5/21時点の情報になります。
ラッセル2000(IWM・VTWO)の構成銘柄
ラッセル2000(IWM/VTWO)の構成銘柄は、下記のようになっています。
S&P500は、上位10社で27%を占めているのに対して、
ラッセル2000は、上位10社で4%と小さく、分散されていることがわかります。
ラッセル2000は、時価総額1001位以下の銘柄というだけあって、私自身も知らない銘柄ばっかりです。
銘柄 | ティッカー シンボル |
比率 |
シーザーズ・エンターテイメント | CZR | 0.62% |
ペン・ナショナル・ゲーミング | PENN | 0.44% |
プラグ・パワー | PLUG | 0.41% |
ダージン・イングレディエンツ | DAR | 0.39% |
RH | RH | 0.35% |
ゲームストップ | GME | 0.35% |
ビルダーズ・ファースト・ソース | BRDR | 0.33% |
デッカーズ・アウトドア | DECK | 0.33% |
ノババックス | NVAX | 0.31% |
リシア・モーターズ | LAD | 0.31% |
上記は、2021/5/21時点の情報になります。
ラッセル2000の株価
TradingView提供のUS2000チャート
ラッセル2000(IWM・VTWO)に投資するメリット
次に、ラッセル2000(IWM・VTWO)に投資するメリットについて説明しています。
S&P500に連動するETF(VOO,SPX)や、投資信託(eMAXIS Slim米国株式)に投資している場合、大型株へ集中投資していることになります。
「私は全世界株式インデックス(VTなど)に投資しているから大丈夫なはず」
と思われているかもしませんね。
全世界株式インデックス(MSCI・オール・カントリー・ワールド・インデックスなど)でも、時価総額が大きな企業の組入比率が大きくなる時価総額加重平均で算出されているため、大部分が大型株へ投資していることになります。
つまり、S&P500にしろ、全世界株式インデックスにしろ、規模の分散が不足しているのです。
そのため、
大型株に集中しているポートフォリオに、VTWO(IWM)を組み込むことで、規模の分散ができるのです。
まとめ
いかがでしょうか?
ラッセル2000ETFのIWM・VTWOについて、知識が深まったでしょうか。
・ラッセル2000(IWM/VTWO)に投資するメリットは、下記のとおりです。
個人的なオススメ銘柄は、下記の通りです。
また、ラッセル2000に連動するETFには、主にIWM・VTWOの2つがありますが、
VTWOの方がオススメです。(理由は下記の通り)
・VTWOの方が、1口の株価が小さく、買いやすい
・VTWOの方が、経費率が安い
今回は、ラッセル2000(小型株)に連動するETFについて解説しましたが、
合わせて、中型株を含む中小型株に連動するETF(VXF)についての記事も読んでいただくことを、オススメします。
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