そのような疑問をお持ちの方へ、丁寧に解説する記事となります。
この記事をみていただければ、「会計freee」、「マネーフォワード クラウド会計」、「弥生会計」のメリット・デメリットが分かり、読者にピッタリの会計ソフトが分かります。
マイクロ法人の会計・申告とは
個人事業主の確定申告は、会計ソフトだけで済みますが、
法人の申告を自分で行うには、下記2つのソフトが必要です。(税理士へ依頼しない場合)
①会計ソフト
②申告ソフト
税理士へ依頼する場合は、①会計ソフトのみでOKです。
本記事では、「①会計ソフト」について解説します。
クラウド型とインストール型の比較
会計ソフトには、クラウド型とインストール型の2種類があります。
比較表を、下記に示します。
クラウド型は、
自動仕訳ができるというメリットがある反面、
ネット環境が必要、操作速度が遅いというデメリットがあります。
クラウド型 | インストール型 (パッケージ型) |
||
ネット環境 | 必要 | 不要 | |
自動仕訳 | 可 | 不可のモノが多い | |
データの保存先 | クラウド上 |
PC内 (PCの容量を使用する) |
|
操作速度 | 遅い | 早い | |
インストール | 不要 | 必要 | |
対応OS | Windows/Mac いずれにも対応 |
ソフトにより異なる | |
デバイス | PC・タブレット ・スマホ |
PCのみ | |
料金 | 月額・年額課金 | 主に買い切り | |
バージョンアップ | 不要(無料) | 必要 | |
主要なソフト | マネーフォワード会計 会計freee 弥生会計オンライン |
弥生会計23 |
自動仕訳とは、銀行やクレジットカードなどと連携し、自動で仕訳をしてくれる機能です。
自動仕訳によるメリットは、
・入力の手間を省けること
・間違いを減らせること
ある程度の仕訳の数があれば、
自動仕訳ができるクラウド型の会計ソフトの方が、圧倒的におすすめです。
会計ソフトの比較
「会計ソフト」の主な4つを、下記にまとめました。
各社、複数のプランがありますが、
下記表は、マイクロ法人向けの最小限のプランで比較しています。
freee | マネー フォワード |
弥生会計 オンライン |
弥生会計23 | |
種類 | クラウド型 | インストール型 | ||
プラン料金 (税込) |
年額プラン 26,136円/年 (2,178円/月) |
年額プラン 35,760円/年 (2,980円/月) |
年額プラン 28,600円/年 |
買い切り 48,400円 バージョンアップ は無料 |
相性の良い ユーザー |
簿記知識が ない人 |
簿記知識が ある人 |
||
対応OS | Windows/Mac いずれにも対応 |
Windows対応 (Mac不可) |
||
市場シェア | 43.7% | 10.5% | 28.4% | |
無料期間 | 30日 | 1か月 | 1年間 | 無し |
ユーザー上限 | 3名まで | 2部門まで | 1人 | 1人 |
連携可能な 申告ソフト |
全力法人税 法人税の達人 freee申告 |
全力法人税 法人税の達人 |
全力法人税 法人税の達人 |
全力法人税 楽々法人税 法人税の達人 |
トラブルの多さ | 多い | 少ない | 少ない | 稀 |
見積・請求・納品書 の作成 |
○ | ○ | × MISOCA 別途要契約 |
|
給与 社会保険 |
× 人事労務ソフト 別途要契約 |
○ | × やよいの給与明細 オンライン 別途要契約 |
× やよいの給与明細 別途要購入 |
チャット メール相談 |
○ | ○ | プランによる | プランによる |
電話相談 | × | × | プランによる | プランによる |
※2021/7時点
各社のメリット・デメリットなどの詳細は、後述しますが、
おすすめの会計ソフトは、「会計freee」と「マネーフォワード クラウド会計」です。
この2社は、仕訳の入力方法が全く異なり、好き嫌いが分かれますので、最初に両方を使っていただくことをオススメします。
2社ともに30日間無料ですので、無料期間中にどちらがよいかを選んでいただき、
使わない方は、すぐに解約していただければと思います。
会計freee(外部リンク)
マネーフォワードクラウド会計(外部リンク)
それでは、各会計ソフトについて解説していきます。
会計freee
会計freeeとは、
freee株式会社が開発・販売している「小規模企業向けのクラウド型会計ソフト」です。
「はじめての経理でも簡単でミスなく使える会計ソフト」を目指したサービスです。
引用:会計freee
会計freeeのメリット
会計freeeのメリットは、
簿記の知識が少ない人でも使いやすいよう、仕訳の入力方法が従来と異なっています。
会計freeeのデメリット
会計freeeのデメリットは、
①メンテナンスの頻度が多く、メンテナンス時間も長いこと(口コミより)
②給与や社会保険の管理には、別途人事労務ソフト(月額2178円~)が必要となる
(マネーフォワード会計の場合、追加料金がかからずに使用できる)
③簿記に慣れている人には使いづらい
④クラウド型のため、操作が少し遅い
会計freeeの料金プラン
会計freeeの料金プランは、下記の3種類があります。
マイクロ法人の経営では、ミニマムプランで十分です。
ミニマムプランの年払いの場合:年額26136円(税込)です。
引用:会計freee
会計freeeをオススメできる人
会計freeeをオススメできる人は、
①簿記の知識が少ない人
②とにかく費用を安く済ませたい人
です。
マネーフォワード クラウド会計
マネーフォワード会計とは、
株式会社マネーフォワードが開発・販売している「小規模・中小企業向けのクラウド型会計ソフト」です。
バックオフィスの様々なデータを連携し、業務を自動化する。
経理に加えて、人事労務の面倒な作業を効率化するクラウドサービスです。
引用:マネーフォワードクラウド会計
マネーフォワード会計のメリット
マネーフォワード会計のメリットは、
①会計ソフトの契約だけで、給与・社会保険の管理サービスも使える
②トラブルが少なく、メンテナンス時間が比較的短い(口コミより)
マネーフォワード会計のデメリット
マネーフォワード会計のデメリットは、
①仕訳の入力方法が従来通りのため、簿記の知識が少ない人には難しい。
(簿記の知識がある人には、デメリットになりません)
②クラウド型のため、操作が少し遅く感じる
③会計freeeの利用料金と比較して、年額1万円程度高い
マネーフォワード会計の料金プラン
マネーフォワード会計の料金プランは、下記の2種類があります。
マイクロ法人の経営では、スモールビジネスプランで十分です。
スモールビジネスプランの年払いの場合:年額35760円(税込)です。
引用:マネーフォワードクラウド会計
マネーフォワード会計をオススメできる人
マネーフォワード会計をオススメできる人は、
①簿記の知識がある人
②給与・社会保険の管理サービスも使いたい人
です。
弥生会計オンライン
弥生会計オンラインとは、
弥生株式会社が開発・販売している「小規模企業向けのクラウド型会計ソフト」で、
「はじめてでもスグに使える、かんたん、やさしいクラウド会計」を目指したサービスです。
弥生株式会社は、30年以上の歴史がある老舗会計ソフトメーカーです。
弥生株式会社の商品には、
クラウド型の「弥生会計オンライン」と、インストール型の「弥生会計21」の商品があります。
ここでは、クラウド型の「弥生会計オンライン」を解説します。
※インストール型の「弥生会計21」については後述します。
弥生会計オンラインのメリット
弥生会計オンラインのメリットは、
「弥生株式会社の会計ソフトは古くからの実績があり、信頼できること」のみです。
辛口評価ですが、「会計freee」や「マネーフォワード会計」とは違った
弥生会計オンライン独自の強みはないと思います。
引用:弥生会計オンライン
弥生会計オンラインのデメリット
弥生会計オンラインのデメリットは、
①仕訳の入力方法が従来通りのため、簿記の知識が少ないには難しい
(簿記の知識がある人には、デメリットになりません)
②給与や社会保険の管理は、やよいの給与明細オンライン(年額4950円)が別途必要となる
③クラウド型のため、操作が少し遅い
弥生会計オンラインの料金プラン
弥生会計オンラインの料金プランは、下記の2種類があります。
2つのプランで機能は変わりません。
唯一の違いは、操作質問・業務相談サポートがあるかどうかだけです。(下記の通り)
相談サポートがないセルフプランの場合、年額28600円(税込)です。
セルフ プラン |
ベーシック プラン |
|
1年目の料金 | 無料 | 無料 |
2年目以降の料金 | 28,600円 | 38,720円 |
操作質問・業務相談 サポート |
なし ※最大2か月のみ 電話/メールサポートあり |
電話/メール/チャットで 可能 |
弥生会計オンラインをオススメできる人
弥生会計オンラインをオススメできる人は、①②の両方を満たす方です。
①簿記の知識がある人
②とにかく費用を安く済ませたい人
繰り返しになりますが、「会計freee」や「マネーフォワード会計」とは違った
弥生会計オンライン独自の強みはないと思います。
弥生会計23
弥生会計23とは、
弥生株式会社が開発・販売している「小規模企業向けのインストール型会計ソフト」です。
「過去売上実績No.1の会計ソフトで、会計業務に必要な機能をしっかりカバーする」サービスです。
前述の「弥生会計オンライン」はクラウド型であり、「弥生21」はインストール型になります。
この章では、インストール型の「弥生会計23」を解説します。
引用:弥生会計23
弥生会計23のメリット
弥生会計23のメリットは、
①インストール型のため、操作速度が速い
②インストール型のため、ネット環境不要
③買い切りのため、次年度以降の費用がかからない
(次年度以降バージョンアップは必要であるが無料)
引用:弥生会計23
弥生会計23のデメリット
弥生会計23のデメリットは、
①仕訳の入力方法が従来通りのため、簿記の知識が少ない人には難しい
(簿記の知識がある人には、デメリットになりません)
②給与や社会保険を管理したい場合は、やよいの給与明細ソフト(年額4400円程度)の購入が、別途必要となる
③毎年、新しいバージョンへの更新が必要で手間である(費用は無料)
弥生会計23の料金プラン
弥生会計23の料金プランは、「スタンダード」と「プロフェッショナル」の2つあります。
マイクロ法人の経営であれば、「スタンダード」で十分です。
細かい違いを知りたい方は、下記リンクをご覧ください。
外部リンク(弥生会計)
引用:弥生会計21
また、スタンダードのなかでも、あんしん保守サポートの3つのプランがあります。
最もコスパフォーマンスがよいのは、ベーシックプランです。
スタンダードのベーシックプランの場合、年額48400円(直販価格)です。
引用:弥生会計22
弥生会計23をオススメできる人
弥生会計23をオススメできる人は、
①ネット環境がない人
②操作速度にこだわる人
③長期目線で費用を安く済ませたい人
弥生/弥生会計 22 スタンダード 通常版/YTAR0001 価格:42,092円 |
最後に
いかがでしょうか。
マイクロ法人向けの会計ソフトについて、理解いただけましたでしょうか?
前述の通り、
おすすめの会計ソフトは、「会計freee」と「マネーフォワード クラウド会計」です。
特に、簿記の知識がない人は会計freee、
簿記の知識がある人はマネーフォワードクラウド会計を、オススメします。
ただ、この2社では、仕訳の入力方法が全く違い、好き嫌いが分かれますので、試しに最初は両方を使っていただくことをオススメします。
2社ともに30日間無料ですので、無料期間中にどちらがよいかを選んでいただき、使わないほうは、すぐに解約していただければ余分な費用はかかりません。
会計freee(外部リンク)
マネーフォワードクラウド会計(外部リンク)
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